躍動する文字

‪文字がさ、立つときありませんか?‬
‪うまく言えないけど。‬
‪3Dにみえるというか。‬

 

‪ただ文字を追いかけて、眺めるように読んでいる時は、規則正しくそこに並んで静かにしてるんだけどさ、‬
‪言葉の意味を理解し始めると、なのか、

動き出すというか、脈打つというか。‬
‪すくっとたって主張しはじめるというか‬
‪単語がアイデンティティを掴みはじめるというか。‬
‪私にもよくわからないのだけど。‬

 

‪昔、小説ばかり読んでたときは、たぶんそれがすごく普通だったんだと思うんだけど…‬
‪少しずつ大きくなって、いろんなジャンルを読んでみると、‬
‪面白いし興味深いはずなのに、‬
‪意味を理解しきれてないのか、‬
‪ボーッとして眠くなってくる。‬
‪昔みたいに主張してこない。‬

 

‪んで、あ!寝てた、しまった。‬
‪とかで何回か戻りながら読んでるうちに‬
‪文字が、こう、文字じゃなくて…‬
‪音として聞こえてくるというか。‬
‪なんか視覚的ではない何かになるというか…‬

 

‪ぁあ、そう例えば!‬
‪物語とかなら、わかりやすくて、‬
‪登場人物がいて、世界に潜り込んでくると‬
‪キャラクターがさ、自分の中で勝手にできてきて、意志を持ち始めて、‬
‪文字の裏というか、本の中で世界が踊り出して、「読む」というよりも、「居る」感じになる。‬
‪音は聞こえるし、世界は見えるし、匂いもするし、感情も大きく揺れるでしょ?‬

‪でも、そういう空間的な世界がない話には‬
‪そんなものないと思ってたのです。‬
‪たぶん、今までは。

 

‪でも、なんかこう‬
‪ん?ってさっきなって。‬
‪こりゃなんじゃ?って。‬
‪文字が滑りだすっていうのかな?‬
‪こういう現象なんていうんだろう。。‬

 

‪調べたら、ディスレクシアにおいてそういう現象があるらしいですね。‬
‪ただ、そういう物理的にというか、もっと感覚的なはなしなのだけど…‬

 

‪あ、そう、‬
‪こうやって自分でなにか書き込むときとか‬
‪自分の文字はすごく逆で‬
‪平面に縛り付ける感覚?‬
‪叩きつけられるというか。‬
‪だから、動かないの。‬

 

‪んー意味不明だ。‬
‪私もよくわからないし伝わらないかもしれないのだけど…。‬

‪というかそもそも文字ってなんぞや…。‬
‪不可解じゃー、不可解じゃ。‬
‪この呪文はなんぞや。‬
‪この現象はなんぞやー!!‬

 

‪ん?おいおい!‬
‪ちょっと興味深い本を見つけた!‬
‪何かわかるかもしれない!
現象学に、シュルレアリスムメルロ=ポンティまでいる!‬

よし!ここにきっとヒントがあるはず!

引き続き調査を続けるであります!

 

どこかにもきっと、同じような人がいるはず。

一緒に読んでみませんか?

 

‪『本を読むときに何が起きているのか』‬
http://filmart.co.jp/books/composite_art/honwoyomutoki/