いつものルーティンもきっと毎回特別

朝は足早に駅へと向かう。

みんなそそくさと動いて

道ですれ違う人はだいたい同じ

とは言え知らない人だから声をかけるでもなく

あぁ、今日はこの信号か。

なんて、

なんとなくどこで会うかで時間が読めたりして

 

東京にきてすぐの時は、駅での人の波があまりにも足並みを揃えているので、軍隊かと思ってしまうほどだった。そうか、みんな社会の荒野へと出陣しているのだなぁ。スゲーなぁって。

ザッザッザッザッ。階段を登る音。

ついニヤニヤしてしまっていた。

そんな時期も終わり、今は上手に降りない駅でもさっと降りて出口を空けられるようになったし、満員電車の所作も慣れたものだ。タクシーを駅じゃないところで拾うのだって、ドキドキしないで手をあげられるようになった。

だけど、そうなってくると、なんだか最初の衝撃とか、人の動きとか、面白かったいろんなことを気付かなくなってるなぁって思ってた。

 

でも、今朝は久し振りにニヤニヤしたので

ココで小話をひとつ。

 

普段通り無機質な顔して歩いてたのだけど

輸入絨毯のお店の前にいたお兄さんと、うっかりバッチリ目が合ってしまいまして。

日本人じゃないからか、目をそらすとか、シャイな様子もないせいで、一瞬の間が…

 

お得意なジャパニーズスマイルとジャパニーズ会釈をしてみたら、お兄さんも会釈をしてくれて

なんだか嬉しくなったからフフッてしたら

お兄さんもフフッ。そんで思い出したようにGood morning !!ってワールドスマイル炸裂!

慣れない英語で、Good morning ! って返しちゃうよね、そりゃ。

 

まぁ、なんてことない話なんですけど。

だけど、ものすごく嬉しくなって、でもなんだか気恥ずかしくて。

あぁ今日は晴れてるなぁ秋晴れだ、なんて思いながら

ヘラヘラ、ニヤニヤうかれちゃって。

 

毎日すれ違うあの人たちには、バレてただろうな。なんて思いながら電車に揺られて、いつもと変わらない、そして毎日特別なはずの朝を実感しましたとさ。