不可逆性恐怖症
やばいっ、今のなし。
さっきのとこからやり直し。
え、コンティニューできない…
バグだ!くそっ。。。
ゲームやバーチャルの世界ではホイホイ戻れるあの場所に、現実ではそう簡単には戻れない。
慣れすぎた2次元の感覚と、馴染まないリアルな感触。
尽きることのない敵と、息を吹き返さない仲間。
現実味のない事実と、真実味のあるフィクション。
けれど、どちらも本当の私。
配慮が足りない。やり直しはきかないよ。
そんなこと知ってる知りすぎてる。
その強迫観念が、私をいつも苦しめる。
これを私は不可逆性恐怖症と呼ぶことにしている。実際にあるかは知らないけれど。
時間を超越し得ない3次元の苦悩の中で、たまに息苦しくなる。
何を選んでも、何かは選ばれず、どこにも答えがない。そして戻れない世界の中で私は私にいつも見つめられている…物も言わず。
すると今の私は音も立てずに静かに呑み込まれる。
しかし一方で、もしもリセットできてしまったらどうするだろう。
永遠のスパイラル。出口のないトンネル。
八方塞がり。無限恐怖症 (追記:アペイロフォビアというらしい)。
抜け出せないループの中で私は何をみるのだろう。
だから、終わりを如何に楽しむか。
そのために生きていくしかない。
そう言い聞かせて生きることにしている。
ところで、ドラマ「ロングラブレター〜漂流教室」に出てくる未来まであと3年を残すばかりとなったようだ。
小学生の頃に見たときは衝撃作だった…
「今を生きろ。」