不可逆性恐怖症
やばいっ、今のなし。
さっきのとこからやり直し。
え、コンティニューできない…
バグだ!くそっ。。。
ゲームやバーチャルの世界ではホイホイ戻れるあの場所に、現実ではそう簡単には戻れない。
慣れすぎた2次元の感覚と、馴染まないリアルな感触。
尽きることのない敵と、息を吹き返さない仲間。
現実味のない事実と、真実味のあるフィクション。
けれど、どちらも本当の私。
配慮が足りない。やり直しはきかないよ。
そんなこと知ってる知りすぎてる。
その強迫観念が、私をいつも苦しめる。
これを私は不可逆性恐怖症と呼ぶことにしている。実際にあるかは知らないけれど。
時間を超越し得ない3次元の苦悩の中で、たまに息苦しくなる。
何を選んでも、何かは選ばれず、どこにも答えがない。そして戻れない世界の中で私は私にいつも見つめられている…物も言わず。
すると今の私は音も立てずに静かに呑み込まれる。
しかし一方で、もしもリセットできてしまったらどうするだろう。
永遠のスパイラル。出口のないトンネル。
八方塞がり。無限恐怖症 (追記:アペイロフォビアというらしい)。
抜け出せないループの中で私は何をみるのだろう。
だから、終わりを如何に楽しむか。
そのために生きていくしかない。
そう言い聞かせて生きることにしている。
ところで、ドラマ「ロングラブレター〜漂流教室」に出てくる未来まであと3年を残すばかりとなったようだ。
小学生の頃に見たときは衝撃作だった…
「今を生きろ。」
サウイウモノニワタシハナリタイ
モチベーションってなんだろう。
現代は絶対的幸福という神話がない分、モチベーションを保つのが難しい時代なのだとか。
有名国立大学に行けば幸せになれる?
大手企業に就職すれば幸せになれる?
車を持ってれば、家を持ってれば勝ち組?
結婚できない人は負け犬?
多様化された世界の中で、かつての神話は崩れ落ちていく。
有名な大学に行こうと、就職難に悩まされ。
生涯年収は変わらないのだとか。
大手企業も、規模の収縮、人間関係に悩まされ、工作されるサービス残業は後を絶たず、かつての安定感もない。ベンチャーの方が給料もよかったり。
車や家に羨望もない、結婚生活に失望し、独身を謳歌する凛とした人がかっこよく見える。
不倫だってステータス。
花開き、のびのびと生きていける人はたくさんいる。けれど、事あるごとに「自分らしさ」という個性も求められる。
人と違うことを嫌う日本社会と、
特出せよと強要するシステム。
強い自己が必要になる。
それができたら苦労しないでしょうね。
そんな信念がみんなにあったら。
だから難しいんだよね、生きていくのって。
コツコツ努力すれば報われる、そんな世界はもうほとんどないんだ。
幸せはその先にないから。
世間や他者に認められるって大切なこと。
でも、幸せは自分で決めなければいけない。
自分で感じなければいけない。
結婚して安定した生活も幸せ。
起業してお金持ちになるのも幸せ。
自分のペースで好きなこと好きなだけできることも幸せ。
歌歌うことが、絵を描くことが幸せ。
そういう世界に今いるのだと思う。
人に惑わされないで。自分の心に従わねば。
大丈夫。自己満足したもの勝ち。
何をしたい?どうするべき?今幸せ?
ドンナヒトニワタシハナリタイ?